主な糖尿病治療

糖尿病治療のイメージ写真
  • 食事療法
  • 運動療養
  • 薬物療法(インスリン治療)

食事療法

糖尿病の治療というと、お薬によって血糖値をコントロールしていくイメージをお持ちの方も多いようですが、実際には食事療法がとても重要になります。患者さまのタイプにもよりますが、多少なりともインスリンが分泌されているケースならば、食事の見直しによって血糖値を下げる効果が期待できます。具体的には、適切とされるカロリー摂取量を守ることが重要です。とくに、肥満の方は食べ過ぎに気をつけてください。当院では、患者さまの過去1か月の食事メニューに基づいて摂取カロリー量や各栄養素の状態を算出し、改善が必要な点をアドバイスいたします。

運動療法

適度な運動を続けることにより、インスリンの働きを改善させる効果が得られます。具体的な内容としては、息が少し上がる程度の有酸素運動が望ましいと言われています。ジョギングやスイミングであれば、毎日30分程度で効果が期待できます。ただし、糖尿病の進行度合いなどによっては、運動メニューを修正する必要があります。患者さまの自己判断で運動を開始するのではなく、まずは医療機関を受診し、患者さまに合った運動プログラムを策定することが重要になります。

薬物療法

食事療法や運動療法だけでは血糖値のコントロールが難しい患者さまは、薬物療法が必要になります。
経口血糖降下薬一覧

患者さまの大半を占める2型糖尿病の場合、初期の段階ではインスリンが多少なりとも分泌されていることが多いです。そのため、まずは経口血糖降下薬を使用します。この中には、インスリンの分泌を促進させる薬、インスリン抵抗性を改善させる薬、糖の吸収を抑える薬、糖の排泄を調節する薬などがあるので、患者さまの状態を見極めたうえで、適切なお薬を処方いたします。

GLP-1(トルリシティ)(オゼンピック)(リベルサス)

2型糖尿病の患者さまに対して食事療法や運動療法を行ったけれど、十分な効果が得られなかったときは、GLP-1受容体作動薬の使用を検討します。このお薬は、内因性GLP-1が標的とするGLP-1受容体と選択的に結合し、cAMP放出量を増加させる作用があります。そして、アルブミンとの結合による代謝によって分解の遅延および腎クリアランスの低下を示すと考えられています。インスリン分泌が促進されたり、グルカゴン分泌が抑制されたりするので、血糖値が上がりにくくなる効果が見込めます。
さらに「オゼンピック」「リベルサス」には脳に作用して食べ過ぎを予防したり、高脂肪食などの太りやすい食べ物を好まないようにする効果があります。加えて、胃に作用して食べ物の胃からの排泄を遅くするため、満足感が持続し、結果的に体重減少作用があります。
そのため体重を減らさないほうがいい方はトルリシティ、体重を減らした方がいい方はオゼンピックやリベルサスを選択します。基本的には、トルリシティとオゼンピックは週に1回の投与(注射製剤)で効果が持続します。リベルサスは経口製剤ですが毎日、起床時に内服が必要です。

GLP-1(トルリシティ)(オゼンピック)(リベルサス)のイメージ写真
トルリシティ (デュラグルチド (遺伝子組換え))

GIP/GLP-1(マンジャロ)

当院では、2型糖尿病の患者さまに対して、持続性GIP/GLP-1受容体作動薬のひとつである「マンジャロ」を使用することもあります。食事療法や運動療法だけでは十分な効果が得られなかったときに、これを皮下注射します。このお薬は、GIP受容体やGLP-1受容体のアゴニストであり、両受容体に結合して活性化することにより、グルコース濃度依存的にインスリン分泌を促進させます。上記の「オゼンピック」と同様に、脳に作用して食べ過ぎを予防したり、高脂肪食などの太りやすい食べ物を好まないようにする効果や胃に作用して食べ物の胃からの排泄を遅くする作用があります。さらに脂肪細胞に直接働きかけて脂肪の燃焼を助けます。結果的に体重減少作用があります。基本的には、週に1回の投与で効果が得られます。

マンジャロ (チルゼパチド)

その他のGLP-1製剤

インスリン療法

1型糖尿病の患者さまや、インスリンが分泌されなくなった2型糖尿病の患者さまなどは、インスリン療法が必要になります。具体的には、食後などに血糖値が高くなりすぎないよう、患者さまも状態を見極めたうえで適切な量のインスリンを補充します。週一回のインスリンも登場し、毎日インスリン投与が難しい患者さまへの選択肢も増えてきています。

GLP-1(トルリシティ)(オゼンピック)(リベルサス)のイメージ写真

インスリンポンプ:780G

当院では、「インスリンポンプ:780G」を活用し、血糖値をコントロールいたします。基礎インスリン量を自動調整する機能だけでなく、補正インスリン量も自動投与するので、血糖値コントロールを簡便に行えます。1型糖尿病などの患者さまは、血糖値の急上昇を抑えるため、補正インスリンが必要になりますが、このときの投与を自動で計算してくれるので、高血糖の予防効果が得られます。

インスリンポンプ